Nateの英語学習ブログ

CEFR C2 を目指す英語学習者のブログ

スピーキングのためのライティングと英文添削

回り道のように聞こえるかもしれないが、英語のスピーキング力向上のためにはライティングの必要がある。というのもスピーキングは、相手の話を聴き(リスニングし)ながら、適切な相槌を打ちつつ自分の言いたいことを頭の中でまとめて、その都度正しい文法や表現を適切に選び、正しい発音・イントネーションで口に出す、というレベルの高いアクションを限られた時間の中で行うエクストリームなスポーツである。他方、ライティングには(リスニングと相槌に加えて)時間制限と発音・イントネーションの部分がないため、スピーキングと比較すれば簡単である。それでも、言いたいことをまとめて正しい文法・語彙・表現でアウトプットする作業は多くの英語学習者にとって難しいだろう。そこで、身近なトピックや話したい内容について、事前に言いたいことをまとめて英語で書いて、ネイティブの目で自然な英語表現に修正してもらい、その修正版を音読/暗唱することでスピーキングの幅を無理やり広げよう、というのが今回のソリューションである。これを「ジャーナリング」と呼んでいる英会話サービスプロバイダもいる。

 

どのように英文添削サービスを使うと効果的かに関する現状を含めての考察と英文添削サービス IDIY の利用体験についてまとめる。結論から言えば、IDIY は非常に使い勝手が良いので自分は継続していこうと考えているが、その料金が高いと感じる人も多いと予想されるため万人に推奨するものではないことを理解してほしい。(なお、IDIY を進めても私には 1 円も入ってこない)



効率的な英文添削サービスの使い方の第一歩目は、自然に書くことである。要は、(書けることではなく)書きたいことを書くことである。その際に私が意識していることは、①100語ピッタリで終えることと、②いわゆる口語表現を使用することである。前者は定期券で買える1日あたりの上限文字数が100語であるため最大限利用したいというケチな考えから来ているものであり、後者は目的がスピーキング力向上であることを再度意識して実際に誰かに話しかけている姿をイメージしながら書くことから来ているものである。更に余裕があれば、いわゆる話のオチをつけることも意識している。(これは母語でも難しい)

 

次に添削の一次フィルターとして、自分で書いた文章について①スペリング②和→英の不明表現③冠詞についてザッと確認している。①パソコンで書いている人はスペリングのエラーは即気が付くだろう(もし気が付かない人はオートスペルチェックをオンにすべきだと思う)。②和→英の確認では、インターネット検索したり和英辞典を引いたりして、「自分が言いたい表現」を見つけることである。この作業を省略してしまうと英語力が向上しないと考えている。その意味で最も重要な作業であると言える。③冠詞については、個人的な弱点なので慎重にチェックしている(とは言え次のプロセスでも間違いは見つかるので、気にしすぎなくても良い)。

 

添削の二次フィルターとして、Grammarly という添削サービスに英文をコピペする。私は課金しているが、無料でも十分使えるそうなので、もし知らなければ登録して使ってみるも悪くないだろう。このサービスは、文法的な間違いの指摘に留まらず、使われすぎている表現等を直してくれる(Grammarly については別途書きたいと思っているが、有料サービスではテキストを口語表現の観点から添削する条件設定もある)。この時点で自分が間違えたと明らかに分かるものについてはメモしておくし、敢えてそのままにしておきたいものについては修正しないでおくこともある。

 

そして実際に IDIY に入稿する。このときには、①ジャンル選択、②解説選択、③講師選択の3つのプロセスがある。ジャンル選択は「英文日記」を選ぶ。解説選択については、日本語解説と(ネイティブによる)英語解説の二つが選べるが、当然後者を選ぶ。そして講師については、ネイティブ(かつイギリス英語を話す)講師を選ぶことにしている。これまでの平均から考えると、添削結果が戻ってくるのは約2-4日程度である(納品スピードは講師によって異なる)。

 

なお、私は英文日記をGrammarlyに書き溜めている。これはIDIYが1日1回100語までという定期利用のため、忙しくて書けない日でもポイントを無駄にしないようにするためである。流れとしては朝イチでGrammarly上に書き溜めている日記から一つをIDIYに入稿し、仕事後に添削結果が戻ってきた日記の修正内容や講師からのコメントを確認するようにしている。本題から逸れるが、英語学習においてはこのような仕組みづくりが重要だと考えている。メタ学習のレベルで対応ができる人とそうでない人とでは学習効率が相当に違う。

 

閑話休題

 

その後、修正された英文日記をJourneyというサービスに転記、トピックのタグ付けした上で以後ランダムに音読するようにしている。また、発音が難しいなどの理由で集中的な練習が必要な文章(新しい語彙やフレーズなど)については、 Anki に入れて日々確認するようにしている。これらに加えて、入稿した全英文を Excel に転記して管理している。

 

少し長くなってしまったが、以上の通り、IDIYを使った英文日記添削はスピーキングに非常に効果的だと考えているが、料金が絶対的に高いため万人におすすめするわけではない。なお、価格設定に関して言えば、提供するサービスと比較すると特段違和感がない。むしろ無料で直してくれるような英文添削サービスと比較すると圧倒的に良い買い物であると考えている。